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安堵感スレイブ

幸福感・達成感・満足感だと思っていたものはどれも安堵感だった。

それ、達成感や満足感じゃなくて、安堵感でしょ

 

そして、先生は普通の人の悩み方を教えてくれた。

先生はそのとき、裁判に例えて説明した。確か、最初は質問からだった。

 

「これをやろうと決めたことがあるとします。1週間後の日曜日にこの本を読もうとか。で、1週間後がやってきた。そしたら、この本読みたくないなと思った。そのとき、あなたは自分に何て声を掛けますか?」

 

「やるったらやる」

 

「その時の気持ちは横に置いといて、とにかく行動するってことですね。それは思考が強い考え方です。こうしなきゃ。こうすべきだ。こうしろ。論理的に正しいことを指摘します。裁判でいう検事役です。でも、検事役だけでは裁判は成り立たない。必ず弁護人がいるでしょう。それが感情です。しかし、今あなたは弁護人のいうことはすべて無視してる。検事役の言うことだけを聞いて裁判を行っている。そうするとどうなるか分かりますか? 裁判だったら。再審です。被告人は納得しないから、裁判の継続を願います。で、再び裁判が開かれる。でもやっぱり裁判官は検事役の言うことばかりを聞いて弁護役の言うことは受け付けない。そうすると、また被告人は納得しない。だからまた再審。いつまでも被告人は納得せずに再審を訴え続ける。あなたの悩みが問題になっているのはこれです。感情を無視しているから、感情はいつまでたってもこっち見て! って言うんです」

 

この間、私は「ほー!」「たしかに!」「ん〜〜〜っ」と反応していましたが、相槌ていど。ずっと先生のターンでした。

 

 

そしてまだ続く。

 

「そういう状態は達成感を感じにくい状態です」

 

ん? そう? いろいろチャレンジしてるし達成感はよく味わってると思うけど……

 

「達成感や満足感は得られにくい。安堵感しか得られないんです」

 

あ……………たしかに。つらっ。たしかにそうだよ。仕事で褒められて感じるの、達成感や満足感じゃないよ。安堵感だ。今まで錯覚してたよ。仕事で褒められても承認欲求満たされないよ確かに。満たされるのは、褒めるを上回って相手が感動してるなっていうのが伝わってきたときだけ。それを、私プロ意識高い! みたいに思ってたけど、違ったよ。いろいろ履き違えていただけだったよ。褒められた時に微妙な気持ちになるのは、安堵感と達成感&満足感の狭間だったからだよ。気持ちのラベル付間違ってるからだよ! あーーー、これ書いてるのが恥ずかしい。。

 

「繰り返しますが、あなたは今、思考が強すぎて感情を隠そうとしてしまっている状態です。このバランスを取るようにしていきましょう。思考が強いのは悪いことではありません。強みでもあります。バランスを取ればいいだけのことなのです。そうすると、人が変わりますよ。思考と感情が相棒になるととても強いです。思考と感情がお互いをサポートしあい、信じられること。それを自信というのです」

 

 

部分否定は、救いだ。

先生の話が一段落した時、私はこう思った。

 

私全体は否定しなかった。私の家族も否定しなかった。私の偏っているところも否定しなかった。

ただ、悩みのルールだけを否定した。

 

先生は、清々しいほど明確な部分否定だった。

 

 

いっぱいいっぱいの中で根本的な解決策を求めていた私には、救いだった。

悩み方のルールを調整すれば、普通の人との決定的な溝を乗り越えることができるかもしれないと思った。